化合物半導体基板でシリコンカーバイドのこと。
Siの限界を超えるパワーデバイス用の主力材料として期待されている。
結晶構造には2H,4H,6Hなどの六方晶と3Cの立方晶(β型)などの多型があり、パワーデバイス用基板ウエハとして4H-SiCが使われている。
Siウエハではパワーデバイス用にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor : 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)技術が用いられているが、スイッチング損失による発熱という問題がある。
これに対して4H-SiCは、Siに比べてバンドギャップが3倍、絶縁破壊電界強度も約10倍という優れた特性を持っており、
MOSFET構造での高耐圧・低オン抵抗・高速なデバイスが可能であり、パワーデバイスへの利用が広がっている。
4H-SiCの基板ウエハはSiウエハに比べ製造コストが高く結晶品質が低いという問題があるが、
技術改善がどんどん進んでいる。
現在は8インチまでの製造が可能となっている。
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