例えばV/Cが0.19ならTb=0.9Taになる。
乗り物bの時間はそれを見ている人aの時計より時間は0.9倍に遅れる(特殊相対性理論:時間の遅れ)。
「熱力学に重なる社会現象(8)」および「熱力学に重なる社会現象(9)」から今回にわたって示してきた表現1~6のそれぞれが真実の表現になる。
以上は、アインシュタイン博士が考えた特殊相対性理論の一部で、説明が簡潔だったので例として取り上げた。
真実は、光の速度は誰にとっても同じという言葉で表現されている。
この速度という言葉が紛らわしい。日常使う言葉なので、「速度」と聞くと一義的に、疑問もいだかずに認識してしまう。
光の速度は空間の移動距離と移動に要した時間の関係を表す。速度を測定するには空間距離と時間を測定するという操作があることをつい忘れてしまう。
時間も知っている日常言葉なので、絶対的な時間の流れがあるように錯覚している。
真実は空間距離と時間の測定を伴うということを認識すれば、迷わず、上に述べた実験が真実を表現するとわかった。
アインシュタイン博士が導いた特殊相対性理論も真実を表す表現で生まれさせることができた。
それでも特殊相対性理論は難解である。これを普通の人に分かりやすく解説した書籍がたくさんある。
科学知識をもたない人でも、分かりやすく解説した日本語の著書例として例えば、
深沢伊吹著、松原隆彦監修の「相対性理論」朝日新聞出版 2021年
を見つけたので紹介しておく。
アインシュタイン博士のことを書いた本によると、幼少期のころ、中学・高校のころの成績はそれほどよくなかったようだ。天才の代名詞のようなアインシュタインだが、暗記科目の成績は良くなかった。それでも数学と物理は優れていたそうだ。
レベルは全然違うけど、よく似ている人は私も含めて大勢いるはず。これは暗記が不得意な人に、勇気を与えてくれる。
アインシュタインの話は暗記が得意でなくても、大丈夫という慰めになるいい話だった。
[ Author : Y. F. ]
コラムColumn
熱力学に重なる社会現象(10)
Vol.07-12
2024年11月14日
真実と表現の関係例4
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