電気を使わずに科学的な力によって金属イオンを還元させ、皮膜を作る方法。
通常の電気めっきとは異なり、直流電源を必要とせず、化学反応のみによって金属イオンを還元させることができる。
無電解メッキの方法として、置換メッキ法と還元メッキ法がある。
置換メッキ法は金属のイオン化傾向を利用して金属薄膜を成膜する方法で、例えばAu(金)の溶け込んだ溶液にCu(銅)の板を設置すると板表面のCuが溶液に溶け込み(イオン化)、そのとき生成される電子が溶液中のAuと結び付きCuが溶け込んだ位置にAuが析出する。
この方法を置換メッキ法と言う。
この反応ではCuの板の表面がAuで覆われるとSelf-limit的に終了する。
もう一つの還元メッキ法は還元剤の作用によって金属薄膜を析出させる方法。
一般に知られている方法はNi(ニッケル)やCu(銅)の還元メッキで、NiやCuにはその金属自体に触媒作用があり溶液中の還元剤を酸化することで電子を生成しその電子が溶液中の金属(NiやCu)を析出するというメカニズム。
この方法ではNiやCuの触媒作用で電子が常に生成されるため分厚いメッキ膜(NiやCuの被膜)を成膜することが可能で、置換メッキ法のself-limit的な反応とは対照的。
これらのメッキ法は、半導体製造プロセスではTEOL(Tail End Of Line)工程のUBM(Under Bump Metal)に使われている。
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